中日双语文化・芸術本月话题

『蘊承軒•国際文化芸術窓口』連載之八十一 中日新報2020.1.1元日版

『特別展 開館25周年記念 上村松園・上村松篁「日本画の心」展 ~真善美を求めて~』—— 松伯美術館

『特別展 開館25周年記念 上村松園・上村松篁「日本画の心」展 ~真善美を求めて~』—— 松伯美術館

祝大家新年快樂!懷著對讀者深深的感謝和祝福,執筆寫了這篇令人祝賀的『特別展 開館25周年記念 上村松園・上村松篁「日本画の心」展 ~真善美を求めて~』,在這新的一年新的一天,在我的專欄與讀者見面。

2019年11月24日清晨,我早早出發奔向奈良松伯美術館。這是「松伯美術館開館25周年記念特別展」的最後一天。

  松伯美術館開館25周年特別展」無論對於支持協助美術館運営的各界還是對於敬愛擁護上村家三代的粉絲來講,都是一個特別值得紀念和祝賀的展覽會。展期間館長上村淳之先生進行了三次特別美術講演会。講演会要提前預約,結果每次都是滿員。展期最後一天,在接待處也是「謝謝一直的關照」、「祝賀25週年」……等發自內心的祝福和感謝的話語不絕於耳。

在会場里展示著一幅幅格調高潔的作品,來賓也彬彬有禮的靜靜的走入這畫的世界。如松園的「序之舞」作品前有一位來賓,他駐足,凝視著、凝視著、還是凝視著・・・這樣的情境在會場隨處可見。

關於這次展覽松伯美術館展覧会的前言中這樣寫到 :『松伯美術館1994年上村家作品寄贈和近畿日本鉄道株式会社出資而開館以來,承蒙大家厚愛2019年迎來了開館25週年。本館主要展示和要介紹松園、松篁、淳之三代的畫作;還有為了加深大家對日本画的理解和発展而每年舉辦一次的公募展。特別是館里珍藏的松園、松篁的草稿和大量的素描類作品,將画家的感性和勤勉制作作品的身影如實的傳達給了我們。將與衣食住不可分割的熱愛生活和珍惜每一天的生活態度寄予美人畫來表現的松園;喜歡鳥和花,與各種各樣的生物真摯的對話,從與自然的一體感中感悟到「共生」,並將充滿慈愛的世界観加以描繪的松篁。母子二人看似好像沒什麼互教互學,但對真善美、格調高潔如往淨土一樣的藝術世界的追求是共通的。蘊涵於作品里的這一祈願,從今以後一定會有更多的鑒賞者能夠感受得到。

本次記念展,松園的最著名代表作「序之舞」也有展出。開館25周年的記念展,是是為了使日本人和日本風土孕育出的這美好文化,在日本画更遠的未來也能不斷傳承下去而企劃。』

上村淳之先生也在「展覧会寄語」文中寫道松伯美術館開館伊始。『京都家里從各個展覧会寄回的大量作品,因保管而困惑。要運到奈良住宅有空調倉庫,但当時可通大型貨車的公路還沒有開通。這時近鉄提案說「在美術館公開展示如何」。於是定於近鉄会長佐伯勇氏的此處日本庭園。開館典禮時,当時的総理大臣竹下登氏夫婦、小渕氏及各界巨頭皆來參加。那時父親松篁九一歳高齡的父親松篁很精神矍铄、榮光煥發的向來賓問候的情景現在我還記憶猶新。…… 觀賞松園、松篁的遺作,期望大家從這兩位前輩的作品中再次感悟確認日本画本來的風貌。』

美術館和上村淳之館長的熱切傳達給大家的,我感來賓已經切實的感受到了。我也悉心讀著上村家繪製的日本人和日本的風土孕育的獨特的美……並且、日本画本來的風貌,通過這個展覧得以再次詮釋和感悟。前次,書法家友人參觀松伯美術館上村家三代的作品後,每次見到我都會激動的談起「看了上村家作品,心靈像是得到了洗滌……」。我與這位友人說,不只是畫家,書法家也要去松伯美術館鑒賞上村家族三代的作品,這樣書法一定也會有改變。於是我們一同發起了書法界鑒賞上村家三代作品的運動,響應的書家還真不少・・・

文末,松伯美術館館長上村淳之先生和各位負責人,感謝一直的協助,新的一年也請多多關照!

【日本語】明けましておめでとうございます!新たな一年を迎えるこの日に、読者の皆様に感謝と祝福の気持ちを込めて、おめでたい『特別展 開館25周年記念 上村松園・上村松篁「日本画の心」展 ~真善美を求めて~』のことを書こうと思います。

2019年11月24日の早朝、私は奈良の松伯美術館に向かいました。この日は「松伯美術館開館25周年記念特別展」の最終日だったので、他のお客様にご迷惑の掛からないように朝一番に入館して、ゆっくりと作品を鑑賞しつつ取材写真を撮ろうと考えていました。しかし到着してみると、既に開館を待つ人々の列ができていました。

 この「松伯美術館開館25周年特別展」は美術館の運営を支援協力しておられる方々にとっても、上村家三代の絵のファンである方々にも大変喜ばしい展覧会でした。会期中、館長である上村淳之先生は三回も美術講演会を行いました。

講演会には事前申し込みが必要ですが、応募が殺到して毎回満席状態でした。私は授業があった為に残念ながら講演を拝聴することができず、最終日に必死で駆けつけました。受付では、お客様方の「いつもお世話になっています」「この度はおめでとうございます」という心からの祝福と感謝の言葉が絶えず聞こえていました。

会場には格調高い数々の作品が展示され、お客様方も品が良く、それぞれ静かに絵の世界に浸っておられました。例えば松園の「序の舞」の前で一人のお客様が立ち止まり、絵を見つめて見つめて、またひたすらに見つめて・・・。そのような姿を私は会場の至る所で見かけました。

松伯美術館の熱い思いが展覧会の「ごあいさつ」にも書かれています。『松伯美術館は1994年(平成6年)に、上村家からの作品の寄贈と近畿日本鉄道株式会社(当時)からの基金出損により開館いたしました。2019年、お陰様で開館25周年を迎えます。松園、松篁、淳之三代の画業を紹介し、また日本画に対するご理解と発展を目的とした公募展なども重ねて参りました。特に、大切に保管されていた松園、松篁の下絵や膨大な素描類からは、画家の感性や勤勉な制作姿勢が如実に伝わってきます。衣食住に深く関わる女性の生活を愛おしみ、日常を丁寧に美しく生きるという人として大切な生き様を美人画に託し表現し続けた松園。大好きな鳥や花、様々な生き物たちと真摯に向き合い、自然との一体感から得た「共生」という慈愛に満ちた世界観を描き続けた松篁。お互い絵について教え合うことは一切なかったそうですが、真善美を求め、格調高く清らかな浄土へ導くような芸術世界を追及する姿勢はふたりに共通しています。作品に込められたこの普遍的な祈りのメッセージは、これからも多くの鑑賞者に届けられることでしょう。本展では記念展にふさわしく松園の「序の舞」をはじめ代表作をご覧頂きます。今回の特別展は、開館25周年の記念展として、また、日本人と日本の風土に育まれた美しい文化として、日本画が広く未来に受け継がれていくことも切に願い企画いたしました。「日本画の心」をご堪能いただければ幸いです。』

上村淳之先生も「展覧会によせて」という文章の中で松伯美術館の開館経緯を書いておられました。『京都の家では色々な展覧会から戻ってきた作品の保管場所に困り奈良の居宅の近くに空調の行き届いた倉庫を、と考えていたが、当時作品を運ぶ大型トラックの道が無く、思案していたところ近鉄さんから「美術館にして公開されては」とのご提案があり、近鉄会長の佐伯勇氏の居宅の庭に、ということになって今日に至る。』『二十五年になるが、会館披露には当時総理大臣をお勤めになっていた竹下登氏ご夫妻を始め、小渕氏など各界の重鎮の御参加を頂いて華々しくオープニングセレモニーが開かれた。もちろん父も九一歳の老齢ではありましたが元気に御挨拶した事を鮮明に覚えています。…… 松園、松篁の遺作を御覧いただいて先輩二人の作品の中に日本画の本来あるべき確かな姿を今一度ご確認いただければと思う。』

 ご来場のお客様方には、美術館と上村淳之館長の思いがしっかりと伝わったようです。私も、日本人と日本の風土に育まれた美しい文化が上村家の手によって代々描き継がれてきたこと・・・つまり、本来あるべき日本画の姿を、この展覧会で再確認することができました。以前、書家の友人が松伯美術館の上村家三代の作品を拝見した後で「気持ちが清らかになった」と熱く語ってくれました。私はその時、画家だけでなく書家も松伯美術館の上村家三代の作品を鑑賞すれば、その書は変わると強く感じました。そして書道界にも上村家三代の作品鑑賞を薦める運動を続けていこうと思いました。

最後になりましたが松伯美術館の皆様、館長の上村淳之先生、旧年中は大変お世話になりました、本年も、そしてこれから先もどうぞよろしくお願い致します。

執筆者: 李 留雁